読書

『優>良>可>不可』で本を評価してます。

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就職する前に知っておくべき『邂逅の森』のこと

邂逅の森』読んだ。

感想

狩猟をするマタギの物語である。すごい面白い。クマ猟やアメ流し漁、田舎/山中/鉱山での暮らしがリアルに書かれている。物語としても、雑学集としても面白い。
特にアメ流し(毒流し漁)の話。毒流し漁自体は知っていたが、現代でいう婚活パーティーみたいなものだとは知らなかった。

この本で知った雑学

アメ流し(毒流し漁)

阿仁のあちこちの沢筋では「アメ流し」という毒流し漁が行われる。山椒やサワグルミの根元の部分の皮を灰汁で煮てから筵に包んで足で踏み、絞り出した汁を「アメ」という。アメを川に流すと魚がしびれて浮き上がってくる。ヤマメやウグイ、イワナにアユ、さらにはサクラマスまでが浮いてくる。それを手づかみ、あるいは網やヤスを用いて一網打尽にする。
アメ流しは、漁というより村を上げての一大行事である。アメ流しに参加する若い男女はできるだけオシャレな格好をする。正式に決まっているわけではないが、アメ流しは嫁探しの場でもあるからである。着飾った若い娘が、若い男を誘惑するために、着物の裾をまくって太腿を見せたり、前かがみになって強調されたお尻をなまめかしく見せる。男は男で、魚をとるのに夢中になったふりをして、目前にある娘の尻や内股に手を伸ばすこともある。

穴グマ猟のやり方

熊を探すには、「アメノミ」を探せば良い。熊は穴に入る前、近くの木を齧ったり引っ掻いたりするので、穴に入る直前には左右の手で交互に樹の幹をひっかきバツ印の爪痕を付ける。
そのバツ印の爪痕の付いた木を探したらその近くにある穴に熊がいる。


邂逅の森 (文春文庫)

邂逅の森 (文春文庫)