人文系学部の東大生が全員読んでいる『知の技法』
『知の技法―東京大学教養学部「基礎演習」テキスト』読んだ。
教授が、それぞれの研究のはじめ方や研究の流れ、研究の面白さを『知の技法』として語っている。20名程度の教授が参加しており、分野は歴史や統計、翻訳や解釈など多岐にわたる。
特に、高橋氏が執筆した『モデル-じゃんけんを通してみる意思決定の戦略』は非常に面白い。上司の支持を部下が「やり過ごす」ことを理論的にコンピュータシミュレーションで予測したという話は興味深い。また、じゃんけんによる決定理論のたとえ話は分かりやすくて、じゃんけんの条件をつけていくことで、「やり過ごし」が導き出されるのを納得できた。
この本は文系の大学生向けなので、理系に向けバージョンもあると嬉しい。
- 作者: 小林康夫,船曳建夫
- 出版社/メーカー: 東京大学出版会
- 発売日: 1994/04
- メディア: 単行本
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