「刑務所ぐらし」というライフハック
『刑務所ぐらし―刑務所生活のすべてがわかる』読んだ。
感想
17年間刑務所暮らしをした人の体験談と、刑務所ライフハック。
看守から人間扱いされないことや、ビックリ箱という監禁箱、囚人たちの人間関係、生活環境の悪さなど、同性愛など。プリズン・ブレイクの過酷な刑務所描写が結構リアルだということを知った。
最後の「収容生活で注意すべきこと」って誰向けなん?
メモ
刑務所では、ほとんどの看守が大きな顔をして肩で風を切っており、たとえ看守が街が、勘違いをしたことに気づいても、絶対に非を認めないばかりか、当然のように懲役囚の頭をこづいたり、暴言を吐いて威圧をする。
p.31
「日本のゴミ溜め」と呼ばれる徳島刑務所の侵入教育で、偉い看守が私たちを前にしてこう言ったことを覚えている。
「いいか、獄という字はな、ケモノと犬との間で物申す(言う)と書くんだ……」
「冗談じゃねぇ、じゃ俺らは人間じゃねえってことか」、と私は強く反感を感じだものだった。だから手を上げて許可をもらい、こう言った。
「私たちをケモノと同じ扱いにするのですか?」
「そう扱われたくなかったら、もうこんなところには来ないことだな」
p.37
どこの刑務所にも「ビックリ箱」というものがある。面会や取り調べなどで工場または舎房から看守に呼び出され、連行された際に「ビックリ箱」で待たされる。だいたいが高さ二メートルほどで、奥行・幅が一メートル弱の、ひとりの人間が入って一杯くらいの木製の箱だ。戸は足元五十センチほどが外から見えるようになっており、看守が懲役囚を確認できるようになっている。一度外から鍵をかけられたら中からは開けることはできない。
p.55
- 作者: 中野ジロー
- 出版社/メーカー: 道出版
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