読書

『優>良>可>不可』で本を評価してます。

TOEIC点数:600
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人はいかに学ぶか

人はいかに学ぶか―日常的認知の世界』を読んだ。

 

サルの仲間は学習する動物
クジラは水中生活に便利なように体型が進化し、ライオンは獲物をとらえるために敏捷で鋭い牙や爪を備えている。ある特定の環境で種族を維持していくために特化している。
しかし、サルの仲間は、先天的な行動の仕組みが少なく、雑食性であるため、様々な環境に適応することができる。これは、『他の大型哺乳類が特殊化するという方向で進化してきたのに対し、サルの仲間はむしろ、環境に対する柔軟性において進化してきた』ということである。


伝統的な学習観
(学校や塾の教育など)多くの場合に、知識は言葉で表現されるが、お手本を示すことによって伝達されることもある。教えてのもうひとつの仕事は、その知識が必要な作業なり、問題の解決などを学び手にやらせていて、正誤の確認情報を与えることだ、とされる。
われわれの社会は専門家に依存する傾向があるが、学習においてもその傾向がある。教育の場合は教師や塾講師などによく依存する。伝統的な学習観において特徴的なのが、学びてが受動的で有能でない(無能である)ておいう仮定をおいているということである。学び手が有能でないために、教え手側が正しい知識を伝達し、正しく吸収しているかテストをすることが欠かせないことになる。


伝統的学習観とは異なる学習観
積極的に環境に働きかけ、適切な対処の仕方を見出そうとするばかりでなく、更にそれを超えて、「なぜ?」という理解の問いを発する存在である。しかも学び手は、意味のある課題(必要性が明白だったり、知的に感心を持っている課題)と取り組んでいる限りにおいて、十分に有能だという考え


有能さとは
日常生活での有能さというのは学校でのテストとは異なり、他の人が喜んで助けてくれるように、好感を持たれるように振る舞うという要素を含む。

記憶力を良くするには
認知心理学が明らかにしたところ、よく記憶できるかどうかは、その人がその分野についてどれほど豊かな知識を持っているかによる。適切に既有知識を使うことが出きれば、知っていることプラス少量の新しい情報でこの新しく学ぶべき材料が再現できるのだから、その分野の知識量の多い熟達者はそれだけ覚えることが少ないということである。

人はいかに学ぶか―日常的認知の世界 (中公新書)

人はいかに学ぶか―日常的認知の世界 (中公新書)